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What is KuraPrivacy?

KuraPrivacy は、ブロックチェーン上の取引における妥協のないプライバシー保護と企業利用を想定した高い運用性を両立するプライバシープロトコルです。Wallet、決済サービス等のアプリケーションが、プライバシー保護と規制準拠を両立可能にします。

KuraPrivacy が解決する課題

パブリックチェーン上のステーブルコインを始めとするトークン移転は、標準的には送信者、受信者、金額、トークン、残高が公開状態で観測できます。これはブロックチェーンの透明性という特性である一方、企業間送金等のB2B決済、店舗における決済、給与支払いなどのケースにおいて、ユーザーや企業が期待するプライバシーと衝突することがあります。

また、それらの取引情報をただ単に秘匿するだけでは、使い方によってはマネーロンダリング等の不正取引の温床となることが懸念されます。これは企業がプライバシー保護の仕組みを導入する際の大きな障壁となっています。

さらに、多くのプライバシーソリューションでは、通常のウォレット署名鍵とは別に、プライバシーコントラクト上での操作専用の署名鍵が必要になります。ユーザーは複数の鍵を使い分けなければならず、体験が複雑化します。企業側にとっても、鍵の発行・保管・失効・引き継ぎといった運用負荷が増大し、導入の障壁となっています。

KuraPrivacy では、これらの課題に対して、匿名性・機密性・非リンク性といった十分なプライバシー保護と、プロトコルレベルで実装されたコンプライアンス機能による規制準拠の双方の観点で、解決します。

KuraPrivacy の主要な特徴

KuraPrivacy は、単に取引を秘匿するための仕組みではなく、既存のウォレット・決済サービスが扱える形で、プライバシー、運用性、必要な統制を同時に実現することを重視して設計されています。

機能概要
プライバシー保護された送金・価値移転匿名性(誰が送受信したかの秘匿)、機密性(金額・トークン種別の秘匿)、非リンク性(複数取引の名寄せ防止)を満たしながら、Kura address の発行、入金、送金、出金、残高表示、履歴、実行ステータス確認を行えます。
選択的取引開示デフォルトでは高いプライバシーを維持しつつ、当局やサービス運営者等の必要な対象に対しては閲覧に必要な鍵情報を共有することで、対象となるアカウントの取引履歴や残高を確認できるようにします。
一般的な署名方式への対応EOA、WebAuthn / passkey、マルチシグ、コントラクトウォレットを、同一の Kura address、ポリシー、リカバリーの仕組みの上で扱えます。個人向けの passkey UX から組織向けの多段承認まで、認証方式を問わずプライバシー機能を利用できるため、シームレスなユーザー体験を実現可能です。
許可リスト形式への対応事前に設定した Kura address(アカウント)のみが取引を可能になる許可リストの適用が可能です。これにより、KYC済ユーザーによる取引のみを許可するといった運用が可能になります。
資産の強制移転・凍結対応事前に定義したポリシーに基づき、通常の送金承認なしにKura Contract内の資産を強制移転できます。担当者離脱、規制対応、緊急時の資産回収など、サービス運用上の例外処理に利用できます。
低Gas設計KuraPrivacy はプライバシーソリューションの中でも高いGas効率を実現しています。たとえば主要なプライバシーソリューションであるRailgunとの比較では、DepositやTransferにおいてRailgunが約1,100,000 gasを要するのに対し、Kura は約400,000 gasと約3分の1以下に抑えています。
マルチチェーン対応初期フェーズではEVM互換チェーンに全て対応しています。今後は需要に応じて、Solana等の非-EVM環境への対応も検討していきます。

主要ユースケース

KuraPrivacy は、プライバシーと規制準拠の両立が求められるさまざまなケースで活用できます。たとえば以下のようなケースです。

  • B2B送金: 取引先や金額を競合や取引関係のない第三者に見られずに、ステーブルコインで送金したいケース
  • 給与支払い: 従業員の給与額を公開せずに、ブロックチェーン上で給与支払いを実行したいケース(特に国を跨いだ支払い等)
  • 店舗・サービス決済: ステーブルコイン決済を受け入れる際に、店舗(加盟店)の販売履歴・売上金額を秘匿しながら、必要に応じて監査対応も行いたいケース
  • DAO / トレジャリー運営: トークン保有状況を公開せずに、コミュニティ間送金や資金運用を行いたいケース

KuraPrivacyが選ばれる理由

  • プライバシーと規制準拠を、同じアーキテクチャで実現する
    • 多くのプライバシーソリューションでは、取引情報の秘匿までは実現できるものが増えていますが、十分なコンプライアンスを両立できているとは言い難い状況です。
    • KuraPrivacy は、選択的開示、許可リスト、強制移転といった統制機能をプロトコルレイヤーに組み込むことで、プライバシー保護と規制対応を同時に実現します。企業や金融サービスが求めるガバナンス要件を満たしながら、ユーザーの取引情報を必要以上に公開しない設計です。
  • 既存の認証・ウォレット構成を活かして導入できる
    • KuraPrivacy の導入にあたって、既存のユーザー認証やウォレット体験を大きく作り直す必要はありません。
    • パスキー、EOA、マルチシグ、コントラクトウォレットなど、現在利用されている認証・署名方式を Kura に接続できます。BtoC サービスにおけるシンプルな送金体験から、組織向けの多段承認フローまで、同じ基盤上で柔軟に構成できます。
  • ZK 証明・チェーン同期・暗号化取引の管理をサービス層で抽象化する
    • KuraPrivacy は企業向けに、ゼロ知識証明の生成、ブロックチェーンとの同期、暗号化された取引状態の管理といった複雑な処理をAPIで提供するサービスを提供しています。
    • パートナーは Service API を利用することで、ZK やオンチェーン状態管理の詳細を直接扱うことなく、プライベート送金機能を自社プロダクトに組み込めます。これにより、開発チームは暗号技術やチェーン連携の実装負荷を抑えつつ、アプリケーション体験や業務要件の設計に集中できます。

次に読むページ

  • Integration Overview: KuraPrivacy の組み込みに必要なものと、各機能の利用シナリオを確認する。
  • Service API: HTTP API の要点をまとめた簡易リファレンス。